※本記事は実際の使用レポートです(アフィリエイトリンクは含まれません)。
個人でゲームを開発していると、プログラミングやレベルデザインだけでなく、キャラクターイラストの用意にも頭を悩ませます。本記事では、当サイトの制作プロジェクトで実際に使用しているアニメ調イラスト生成AI「NovelAI」について、料金・仕組みから、実際にゲーム開発で使ってみて分かったことまでをまとめます。
これは個人開発に役立つ生成AIサービスを1サービス1記事で紹介するシリーズの第1弾です。
NovelAIとは
何ができるサービスか
NovelAIは、アニメ調のイラスト生成に特化したAIサービスです。文章生成(小説執筆支援)機能もありますが、当サイトでは主に画像生成機能を使っています。プロンプト(生成したい内容を指定する短い単語や文章)を入力するだけで、キャラクターイラストや背景を生成できます。
料金プラン
月額のサブスクリプションプランが3種類あります。
| プラン | 月額 | 主な内容 |
|---|---|---|
| Tablet | $10 | 文章生成無制限、画像生成用Anlas(アンラス:画像生成専用の通貨)が毎月1,000付与 |
| Scroll | $15 | Tabletと同様のAnlas付与だが、文章生成の記憶容量が拡大 |
| Opus | $25 | Anlasが毎月10,000付与、一定サイズ以下の画像は生成し放題、新機能への早期アクセスあり |
一般的なサイズ(832×1216px程度)の画像1枚の生成に必要なAnlasは、生成設定にもよりますがおおよそ十数〜数十Anlas程度です。月額プランで付与されるAnlas以上に生成したい場合は、Anlasを追加で都度購入することもできます。
商用利用時の注意点
NovelAIの利用規約では、生成したコンテンツの権利はユーザーに帰属し、NovelAI側は所有権を主張しないと明記されています。規約の範囲内であれば商用利用も可能です。ただし、生成されたキャラクターが既存の作品に偶然似てしまうリスクはゼロではないため、公開前に一度見比べる習慣をつけておくと安心です。
文章生成機能とゲーム開発での活用
NovelAIは「イラスト生成AI」という印象が強いですが、もともとは2021年に文章生成AIとしてスタートしたサービスで、画像生成機能は2022年に後から追加されたものです。日本でも、カクヨム・なろう・ハーメルンといった小説投稿サイトに作品を出しているユーザー層に一定の支持があります。
文章生成の2つのモード
- ストーリーテラー:ユーザーとAIが交互に文章を書き足していく共同執筆モード
- テキストアドベンチャー:行動を入力する「Do」、セリフを入力する「Say」を使い、TRPGのようにAIが展開を記述していくモード
さらに「Lorebook(世界観設定集)」という機能があり、キャラクター名・地名・専門用語などをあらかじめ登録しておくと、本文中にその単語が出るたびにAIが登録内容を自動参照し、設定の矛盾を防いでくれます。
ゲーム開発での活かし方
文章生成をゲーム開発のテキスト作成に応用する場合、次のような使い方が考えられます。
- NPCのセリフ・フレーバーテキストのたたき台作成:Lorebookにキャラクター設定を登録しておくことで、口調が大きくブレないセリフ案を複数パターン出させられる
- アイテム説明文・世界観設定文の下書き:ゲーム内テキストの分量が多い場合、ゼロから書くより初稿を生成させてから手直しする方が速い
- ストーリー展開のブレインストーミング:展開に詰まったときにAIに続きを生成させ、そこから着想を得る
実際に、SNS上ではゲーム開発者を名乗るユーザーが、キャラクターのセリフをNovelAIの文章生成に書かせて試している投稿も見られ、個人開発者の間で実験的に活用されている実態があります。
過信は禁物
一方で、そのままゲームに使うには注意点もあります。
- 日本語の出力品質は「使えるが英語には及ばない」という評価が多く、手直し前提で使う必要がある
- AIが矛盾した展開を生成することもあり、長編になるほど「メモリー」機能(AIに常に覚えておいてほしい情報を登録する機能)での軌道修正が欠かせない
- ゲームエンジン側のテキスト管理形式とLorebookがそのまま連携するわけではないため、結局コピー&整形の手間は発生する
実際にゲーム開発で使ってみた
当サイトでは、開発中の2Dアクション「STATION OOPS」のキャラクター立ち絵と、公開済みのミステリーADV「波無島事件」の立ち絵・背景の両方でNovelAIを使用しています。
キャラクターシード値を使った一貫性のある生成
NovelAIには、画像生成時の乱数の種となる「シード値」を指定する機能があります。同じシード値と似たプロンプトを使い回すことで、同じキャラクターの別ポーズ・別表情をある程度再現できます。STATION OOPSでは、主人公・AIコンパニオンのECHO・最終ボスのNOAそれぞれに専用のシード値を割り当てて管理しています。
つまずいたポイント
実際に運用してみて分かった、記事にしておきたい注意点をまとめます。
- 書き出す画像のサイズによってAnlasの消費量が変わる:高解像度で生成するほどAnlasを多く消費します。量産する素材は必要最小限のサイズで生成し、仕上げの一枚だけ高解像度にするなど使い分けると節約になります。
- シード値を固定してもトーンがぶれることが多い:同じシード値・似たプロンプトを使っても、髪の色味や表情の雰囲気が微妙に変わることがよくあります。複数枚生成して一番トーンが近いものを選ぶ前提で臨んだ方がストレスが少ないです。
- ブラウザを閉じると生成履歴が消える:NovelAIはセッションベースで動作するため、ブラウザを閉じると生成した画像の履歴が失われます。気に入った生成結果はその場でダウンロードしておく必要があります。
- 月額$10(Tabletプラン)だとすぐに上限に達する:キャラクターの試行錯誤を重ねるとAnlasはあっという間になくなります。結局、当サイトでは月額プランに加えて、従量課金でAnlasを追加購入する形に落ち着きました。
ゲーム開発での活用に向くケース・向かないケース
向くケース
- アニメ・イラスト調のキャラクターデザインを、外注前のラフ案として大量に試したい場合
- 個人開発でイラストレーターに依頼する予算がなく、自作の代替手段が必要な場合
- 立ち絵・背景など、量産が必要な素材を効率的に用意したい場合
向かないケース
- 写実的な人物・背景表現が必要な場合(NovelAIはアニメ調表現に特化しているため)
- キャラクターデザインの完全な一貫性(アニメ本編レベルの厳密さ)が求められる場合
他の画像生成AIとの簡単な比較
Midjourneyなど他の画像生成AIと比較すると、NovelAIはアニメ・二次元表現への特化度が高く、日本語のプロンプトにもある程度対応している点が特徴です。写実的な表現や幅広い画風を求める場合は他サービスの方が適していることもあるため、用途に応じて使い分けるのがおすすめです。
まとめ
- NovelAIは月額10〜25のサブスクリプションで利用でき、生成物は規約内で商用利用可能
- シード値である程度キャラクターの一貫性は保てるが、完全な再現は難しい
- 生成履歴は消えるため、気に入った画像はその都度ダウンロードが必須
- 本格的に使うなら、上位プランまたは従量課金でのAnlas追加購入を前提に予算を組んでおくとよい
参考文献・出典
- NovelAI公式ドキュメント(https://docs.novelai.net/)
- NovelAI公式サイト(https://novelai.net/)


コメント