実践ガイド

【2026年版】個人ゲーム開発のエンジン選び|Unity・Unreal・Godot・RPGツクール徹底比較【STEP2】

前回の記事「企画・コンセプトの立て方」では、作りたいゲームの軸を決める方法を解説しました。STEP2となる今回は、企画を実際に形にするための「ゲームエンジン選び」を取り上げます。

エンジン選びで1週間以上悩んでしまったという声もあるほど、迷いやすいポイントです。この記事では、2026年時点の最新動向も踏まえて、あなたの企画に合ったエンジンを選ぶための判断材料をまとめました。

目次

  1. 2026年の開発者調査で見るエンジンの利用状況
  2. Unity:情報量とコミュニティの厚さが武器
  3. Unreal Engine:高品質な3D表現が得意
  4. Godot:無料・オープンソースで2D・3Dに対応
  5. RPGツクール/ノベルゲームツール:プログラミング不要でジャンル特化
  6. 比較表:自分に合うエンジンの選び方
  7. まとめ

1. 2026年の開発者調査で見るエンジンの利用状況

GDCの「2026 State of the Game Industry」では、エンジンに関わる職種の回答者を対象に、主に使うエンジンを尋ねたところ、Unreal Engineが42%、Unityが30%でした。これは回答者の利用状況であり、ゲーム業界全体の市場シェアではありません。調査方法や対象の違いもあるため、過去の調査との差をそのまま増減として扱うことはできません。GDCの調査結果

Godotの開発者が公開した集計について、AUTOMATONは、2024年にSteamでリリースされたGodot製ゲームが同年8月時点で394本となり、2023年の年間合計389本を超えたと報じています。この数字は当時の集計であり、現在の本数ではありません。集計を紹介した記事

この調査では複数のエンジンが使われています。自分の企画や学習環境に合うものを選びましょう。

2. Unity:情報量とコミュニティの厚さが武器

項目内容
対応ジャンル2D・3D問わず幅広く対応
言語C#
料金個人・小規模なら無料プランあり(収益や資金調達額により有料プランへの移行が必要)
強み学習リソース・解説記事・アセットストアが非常に豊富

Unityは使いやすさと豊富なアセットが魅力で、小規模から大規模まで幅広いプロジェクトに対応できます。開発者コミュニティの規模や学習リソースの充実度でも優れており、初心者にも取り組みやすい環境が整っています。日本語の入門書や解説サイトが多いのも、独学で進めたい人には心強いポイントです。

※ Unityの料金プランは過去に大きな変更があった経緯があるため、契約前に必ず公式サイトで最新の料金体系を確認してください。

3. Unreal Engine:高品質な3D表現が得意

項目内容
対応ジャンル3D中心、特にリアルなグラフィック表現
言語C++、またはノーコードに近い「Blueprint」
料金ゲームの場合、原則として作品ごとの生涯総収益の最初の100万米ドルを超えた対象収益に5%のロイヤリティ。例外や割引の条件は公式ライセンスを確認
強み映画のようなハイクオリティな映像表現

Unreal EngineはBlueprintという「コード不要」を謳うビジュアルスクリプティング機能を備えていますが、実際には論理的思考が求められるため、プログラミング完全未経験者にはやや難しい場合があります。高品質なビジュアルを目指す3Dゲームや、VR開発に強みがあるエンジンです。

4. Godot:無料・オープンソースで2D・3Dに対応

項目内容
対応ジャンル2D・3Dに対応。必要な機能や性能は作品ごとに確認
言語GDScript(Pythonに似た独自言語)、C#も利用可
料金MITライセンスで完全無料。売上規模に関係なくロイヤリティなし
強み公開済みのMITライセンス版を利用できる。動作要件や関連サービスの条件は確認が必要

GodotはMITライセンスのオープンソースソフトウェアであり、誰でも無料で使用でき、ソースコードを自由に変更・拡張することもできます。GDScriptはPythonに似た文法を持っており、プログラミング初心者にも扱いやすい言語です。Unityのような大手エンジンに比べると学習コンテンツの量はまだ少なめですが、エンジン自体に売上に応じたロイヤリティがない点などから、個人開発者の間で支持が広がっています。

5. RPGツクール/ノベルゲームツール:プログラミング不要でジャンル特化

汎用エンジンでのプログラミングに抵抗がある場合、ジャンルを絞った専用ツールも有力な選択肢です。

RPGツクールシリーズ
RPGツクールは、RPG制作においてプログラミングを覚える必要がなく、グラフィックや音楽データも最初から備わっているため、ゲーム制作未経験者にも向いています。スクリプトを使いこなせる人は、より高度な独自イベントを作成することも可能です。

ティラノスクリプト(ノベルゲーム向け)
ノベル・ビジュアルノベル系を作りたいなら、ティラノスクリプトが定番です。基本無料でスマホ対応のノベルゲームエンジンで、無料版でも十分なクオリティのゲームを完成させることができます。ドラッグ&ドロップで作れる別のツール「ティラノビルダー」もあり、無料版と有料のPRO版が用意されています。コードを書く前に画面操作で試したい人の選択肢になります。

6. 比較表:自分に合うエンジンの選び方

エンジン向いている人学習コスト料金体系
Unity2D/3D問わず幅広く挑戦したい人、情報量を重視する人中(C#を使う場合は基礎学習が必要)条件によって有料プランへの移行あり
Unreal Engine高品質な3D表現を作りたい人やや高(Blueprintでも論理思考が必要)ゲームは原則として作品ごとの最初の100万米ドルを超える対象収益に5%(例外あり)
Godot追加コストを避けたい人、軽量な2D中心の作品低〜中(GDScriptは初心者向き)完全無料・ロイヤリティなし
RPGツクールRPGを作りたい未経験者低(プログラミング不要)買い切り(価格は製品・販売時期ごとに確認)
ティラノスクリプトノベルゲームを作りたい人低(無料版から開始可)ティラノスクリプトは無料。別ツールのティラノビルダーには無料版と有料PRO版あり

選び方のシンプルな指針:

  • 「とにかく情報が多い環境で学びたい」→ Unity
  • 「映像のクオリティにこだわりたい」→ Unreal Engine
  • 「エンジンのライセンス料を抑えたい」→ Godot
  • 「物語重視のRPGを作りたい」→ RPGツクール
  • 「テキスト主体のノベルゲームを作りたい」→ ティラノスクリプト

7. まとめ

ゲームエンジンにはそれぞれ異なる特徴と利用条件があります。とはいえ「正解」は一つではなく、前回決めた企画のジャンルと、自分が許容できる学習コストで選ぶのが基本です。

迷ったら、まず無料で試せるエンジンを実際にインストールして、チュートリアルを1つ終えてみることをおすすめします。手を動かしてみることで、自分に合う・合わないが感覚的に分かってきます。

次回はSTEP3「開発環境の整え方」を、PCスペックの目安や素材の調達方法を交えて解説する予定です。


関連商品(PR)

選んだエンジンによって、PCに求められるスペックは大きく異なります。エンジン別の目安と合わせて紹介します。

💻 エンジン別・PCの目安

📚 学習用書籍

  • 『Unityの教科書 Unity 6完全対応版』(北村愛実 著/SBクリエイティブ)
    Amazonで見る

🖱️ あると便利なデバイス

  • 外付けSSD:プロジェクトファイルやアセットのバックアップに。特にUnreal Engineはプロジェクト容量が大きくなりやすいため、1台あると安心です
    Amazonで見る
  • ペンタブレット:2D素材やUIモックアップを自作したい場合に
    Amazonで見る

※本セクションはアフィリエイトリンク(PR)を含みます。PCスペックは目安であり、実際の動作環境は各エンジンの公式ドキュメントで最新の推奨スペックをご確認ください。価格・型番は変動するため、最新情報は各リンク先でご確認ください。


参考にしたサイト

← 記事一覧・検索