実践ガイド

Codexで短編RPGを作る【1】「最後の配達人」の企画と制作環境

Codexで短編RPGを作る 第1回 企画と制作環境のアイキャッチ(AI生成イメージ)

制作・動作確認:2026年10月25日

※アイキャッチはAIで作成したイメージ画像です。本文のゲーム画面は実際のスクリーンショットです。

RPGツクールUNITEとCodexで、小さなWindows向けRPG『最後の配達人』を作りました。閉局の日に残された、十年間届かなかった手紙を届ける物語です。村から坑道を抜けて配達先へ向かい、戦闘と会話を経て結末を迎えます。

『最後の配達人』のタイトル画面

この全5回の連載では、企画からマップ、イベント、実プレイでの修正、Windowsへの書き出しまでを紹介します。ゲーム制作をAIに任せたとき、どこまで進み、どこで人の手が必要になったのかも記録します。

Codexはゲームデータをスクリプトでも編集しています。UNITEの画面だけを操作して作った、という連載ではありません。 画面上の全クリックを再現する入門講座ではなく、今回の作品をどう組み立て、確かめたかを追う制作記です。

自由に作ることにして、配達の話を選んだ

最初の依頼には、村、洞窟、ゴブリンのボス、村へ戻って報告する流れまでありました。ただ、途中で私はゲーム内容の指定を取り下げ、「好きなように作ってください」とCodexに伝えました。

そこでCodexが選んだのが、最後の手紙を運ぶ話です。戦闘には勝っても、手紙が届かなければ仕事は終わらない。ボスを倒すこととゲームの目的を少しずらした、短い物語になりました。

主人公は配達人のユウとリナ。村の老局長から手紙を預かり、旧郵便坑道を通って、旧中継所で暮らすモクを訪ねます。マップはこの3か所に絞りました。仲間集めや大きな町、複数の依頼は加えていません。

当初のプレイ時間の目標は10〜15分でした。ただし、最後まで中断なく人が遊んだ時間は測れていません。記事でも「10分でクリアできる」とはせず、短編を目指して作った作品として扱います。

閉局の日と、届かなかった手紙を説明する導入

既存作品と、今回の編集場所を分ける

PCにはClaudeで制作した別作品MiniRPGがあったため、編集場所と成果物を分けました。

今回のプロジェクトは、インストール済みの公式UNITE 1.3.1のひな型から新規に用意しました。既存MiniRPGのコピーではありません。制作当時のワークスペースでは、次の構成でした。

games/last-courier/
  UniteProject/       編集用のUnity・UNITEプロジェクト
  author_game.py      シナリオやイベントの生成元
  map-layouts.json    マップの地形と装飾の設計
  Windows-v5/        今回確認したWindowsビルド

既存作品と今回の編集用ソース・ビルドを混同しないよう、作業場所を確認しました。旧作品や旧ビルドは削除せず残しています。

これは地味ですが、最初に必要な区別でした。ゲームのexeが置かれた場所と、会話やマップを編集するプロジェクトの場所は違います。

Epic版は、今回の環境で認証できる経路から開く

使った環境は、Epic版RPG MAKER UNITE 1.3.1とUnity 2022.3.62f3です。Unityはゲームを動かし、書き出す土台となるゲームエンジンで、UNITEはその上でRPGのマップや戦闘を扱う制作ツールです。

作業中にはUNITEのライセンス確認で止まる場面があり、私から「Epicランチャーから起動してください」と伝えました。今回の記録では、Epic Games LauncherからUNITEを起動し、UNITEランチャーで対象プロジェクトを開く経路を使っています。

起動や認証をAIだけで完了した、と書ける作業ではありません。人による確認と起動の案内が必要でした。

公式のEpic Store版導入手順にも、UNITEランチャーで保存先、使用エディタ、言語、ベースリソースを選ぶ流れがあります(2026年10月26日確認)。公式ページの画面と今回の操作記録は別なので、同じボタンが必ず表示されるとは案内しません。

Codexがデータを作り、Unityでゲームにする

制作では、会話、敵、進行条件などをauthor_game.pyで設定しました。Pythonというプログラミング言語のスクリプトで、UNITEのデータを書き出す方法です。マップの地形はmap-layouts.jsonにまとめました。JSONは、名前や値を組にして保存するデータ形式です。

その設計から、Unity側の補助処理でマップのPrefabを生成しています。Prefabは、配置や部品の構成を保存したUnityのデータです。画像や音楽、戦闘の仕組みには、導入済みUNITEの収録素材と機能を使いました。ゲーム内の画像素材は新しく生成せず、外部の素材も追加していません。

担当今回行ったこと
私制作方針の指示、起動・認証での確認、手元のキーボード操作テスト
Codex物語とゲームデータの作成、マップ生成の補助、Unityでのビルド操作、主にマウスで画面を操作し、途中から再開したデータも使った実プレイ確認、画像の整理

データの参照先や通路のつながりは機械的にも調べました。それでも、会話相手に重なる、床が黒く見える、帰りの出口が反応しにくい、といった問題は実際の画面で確かめる必要がありました。そこは第4回で詳しく扱います。

まず用意したのは、手紙を受け取って届けるまでの一本の進行です。次回は、その道筋を支える人物の見た目と、3枚のマップを紹介します。

全5回の目次 / 第2回:人物とマップ

この連載の記事

  1. 第1回:「最後の配達人」の企画と制作環境(この記事)
  2. 第2回:二人の配達人と、道筋を絞った3枚のマップ
  3. 第3回:依頼・戦闘・配達を、最後までつなぐ
  4. 第4回:遊んで分かった不具合と、人が確かめた操作
  5. 第5回:Windowsへ書き出し、最後の手紙を届ける
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