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公開日に紹介を投稿した後、次に何を伝えればよいでしょうか。制作や問い合わせへの対応を続けながら、毎回新しい紹介を考えるのは手間がかかります。
まずは、誰に、何を知らせるかと、その準備に使える時間を予定にしてみましょう。更新、使い方、利用者から寄せられた疑問など、作品の周りにある情報から次の題材を選びます。新しい投稿を出さず、説明や利用手順を整える時間も計画に含めます。
第6回では、紹介ページから最初の体験までの経路を見直しました。今回は、その経路へ無理なく案内を続けるための予定を考えます。短編探索ゲームと、画像の幅をまとめてそろえるツールを架空の例として使います。
Bufferは、公開後も開発とマーケティングの配分を見直した
Bufferは、Twitterへの投稿を予約するツールとして始まりました。創業者のJoel Gascoigne氏は、2011年の振り返りで、動く製品の公開前に簡単な紹介ページを出し、当時のTwitterで反応を求めた経緯を説明しています。メールや投稿で意見を受け取り、料金の選択肢を示す確認も行ったうえで、動く製品を作りました。
公開後、最初の有料利用者が現れると、機能を増やすことに偏らず、マーケティングと顧客理解にも力を向ける判断をしています。その後はコミュニティやマーケティングを手伝う人も加わり、利用者との対話や機能の改善を進めたと記しています。Buffer創業者による公開前後の振り返り
ここから考えたいのは、公開後も「作る」「知らせる」「使う人から学ぶ」時間の配分を見直すことです。この記録は、特定の投稿頻度による成長を実証するものではありません。現在と媒体の状況も違い、途中から協力者もいます。一人の開発者が同じ作業量や成果を目標にする必要はありません。
自分の作品なら、告知の案を考える時間と、質問への対応や利用状況を確かめる時間を、制作の予定と一緒に置いてみます。反応を受けて、次の説明や作品の改善を選べるようにするためです。
投稿回数より先に、使える時間を決める
「毎日投稿する」と決める前に、準備から投稿後の対応まで、どれだけ時間を使えるかを考えます。画像や動画を作る時間だけで埋めると、質問に答えたり、リンク先を直したりする余裕がなくなります。
例えば、告知に週90分を使えると仮定してみます。題材選びと素材の準備に35分、投稿とリンク確認に15分、質問の確認や返信に25分、振り返りに15分。この配分は説明用の案で、効果が出る時間や頻度の目安ではありません。
その時間で動画一本の準備が終わらないなら、既存の実画面と短い説明にする、複数週に分けて作る、告知の回数を減らす方法があります。作業を予定に収めるために、伝える内容と形式を選びます。
制作や生活の予定が変わった週は、告知も調整します。問い合わせが増えたら、新しい投稿を増やす前に対応時間を確保します。緊急の不具合や利用に影響する変更への案内は、通常の宣伝予定とは別に判断します。
更新と疑問を、次に伝える題材として残す
次の告知を考えるたびに、何もないところから始める必要はありません。制作中のメモ、直した不具合、操作を説明した返信などを、題材の候補として残しておきます。
| 題材 | 短編探索ゲームでの例 | 画像ツールでの例 |
|---|---|---|
| 利用場面 | 探索と会話がどう進むかを実画面で紹介 | 記事用の画像の幅をそろえる流れを紹介 |
| 使う前の疑問 | 操作方法や対応環境を説明 | 対応形式や処理できる範囲を説明 |
| 確認済みの改善 | 起動時の問題を直した版を案内 | 保存時の不具合を直した版を案内 |
| 制作の背景 | ネタバレを避け、舞台づくりの意図を紹介 | なぜまとめて幅を指定する機能を作ったかを紹介 |
この表は投稿の候補です。使う前の疑問なら、実際に聞かれたことと、こちらが疑問に思われそうだと考えたことを分けてメモします。利用者の発言や画像を紹介する場合は、公開してよい範囲を本人に確認します。
Steamの公式資料も、修正や更新をプレイヤーとのコミュニケーションとして扱い、変更点を告知する考え方を示しています。ただし、Valveが自社作品について紹介している更新間隔を、すべての作品に共通の予定として採用する必要はありません。Steamworksのゲーム更新に関する説明
告知の題材がないからと、必要のない機能追加を急ぐこともありません。すでにある体験を伝え直す、説明を整える、使う人の話を聞く時間も候補になります。
一つの題材から、相手に合わせて紹介を組み立てる
例えば、画像ツールの保存時の不具合を修正したとします。すでに使っている人には、どの問題を直したか、対象の版、必要な操作を伝えます。初めて見る人には、その情報だけでは何のツールか分からないので、できる作業と実際の画面から紹介を始める案が考えられます。
同じ素材を使っても、紹介の役割は変わります。詳しい説明を置くページを決め、そこから短い紹介文と画像を取り出すと、素材を何度も作り直す手間を減らせます。各掲載先のルールや見え方に合わせて整えます。
以前の投稿を使うときは、対応環境、価格、利用できる範囲、リンク先が今も合っているかを確認します。「公開しました」という文言をそのまま使うより、今回の相手に知らせたいことを中心に書き直します。未実装の改善や、予定が確定していない機能を、すでに使えるものとして案内しないようにします。
ゲームなら、初めて見る人に作品の内容を伝える紹介と、遊んだ人向けの更新情報を分けます。ネタバレを含む素材を使う場合も、その紹介を誰が見るかを考えます。
予定表には、準備と投稿後の対応も入れる
次の表は、公開済みの画像ツールを主に一つの経路で紹介する、4週間の架空の計画です。週90分という先ほどの仮定に収まる素材を選びます。毎週投稿するルールや、おすすめの頻度を示すものではありません。
画面の幅が狭い場合は、表を横にスクロールして残りの列を読めます。
| 時期 | 相手と目的 | 用意するもの・作業 | 進み先・確認すること |
|---|---|---|---|
| 1週目 | 初めて見る人に、使う場面を知らせる | 手元の実画面と短い説明。投稿後に質問を確認 | 紹介ページから、サンプルで試す経路へ進めるか |
| 2週目 | 対応形式で迷った人が判断できるようにする | 実際の質問をもとに説明ページを直し、必要なら案内 | 更新した説明と、試せる条件が合っているか |
| 3週目 | 利用者に、確認済みの修正を知らせる | 修正版の動作確認後に、対象の問題と版をまとめる | 更新方法と保存手順が分かるか。未完了なら告知を延期 |
| 4週目 | 次に何を伝えるかを決める | 質問、作業時間、分かる範囲の反応を整理 | 説明の不足や次の題材を選ぶ。新しい投稿は予定しない |
2週目のように説明ページを直す週もあれば、4週目のように振り返りに使う週もあります。1週目に質問が多く来たなら、2週目の予定を対応に置き換えても構いません。
この例をゲームに置き換えるなら、利用場面は探索や会話の紹介、使う前の疑問は起動や操作の案内、修正は確認できた不具合への対応になります。完成している作品へ、告知のためだけに追加コンテンツを約束する必要はありません。
実際の予定表には、日付、掲載先、使う素材、作業時間の上限、投稿後に確認する日を書き足します。新しい管理ツールがなくても、普段使うカレンダーや表に残せます。二人以上で進める場合は、原稿の確認と質問への対応を誰が担当するかも決めます。
予約しても、内容とリンクは公開前に確かめる
投稿の下書きや予約機能がある媒体なら、準備をまとめる方法もあります。Steamのイベント機能も、下書きの保存や、先の日付に合わせた公開を案内しています。一方で、イベントの分類が表示先に関わるため、内容に合う種類を選ぶよう説明しています。Steamworksのイベント・告知機能
自分の予定でも、「原稿を作った」と「その内容を公開できる」を分けて確認します。新機能の公開が遅れた、配布を一時停止した、料金や対応環境が変わった場合は、関連する予約や下書きを見直します。古いリンクの案内が出続けないようにします。
公開する日時だけでなく、内容を最終確認する日時と、変更時に見直す投稿も記録しておくと、作業を追いやすくなります。予約の操作や公開条件は、利用する媒体の最新の案内を確認してください。
予定を埋めるより、次に必要な案内を選ぶ
Steamのイベント運用の説明は、告知する理由がなければ投稿せず、利用者の声を聞くことも勧めています。枠を埋めるために発信を続けると、受け手が疲れるおそれがあるという考え方です。これはSteamでの指針ですが、自分の告知計画でも、投稿を出す理由を確かめる観点になります。Steamworksの告知運用の指針
例えば、同じ操作の質問が続くなら、新しい紹介を出す前に、ツールの表示や説明ページを直す案があります。直近の投稿の反応が少なくても、投稿回数を増やす以外に、相手や伝える内容、利用までの経路を見直す選択肢があります。
予定した作業と、実際にかかった時間も比べます。素材の準備が毎回長引くなら形式を簡単にする、返信に時間がかかるなら説明を整える、といった変更を次の計画へ反映します。続けた回数だけで、成果が出たとは判断しません。
| 次の計画で決めること | 自分の作品でのメモ |
|---|---|
| 今回届けたい相手と、知らせる理由 | ____________ |
| 使う経路と、案内するページ | ____________ |
| 手元にある題材と、必要な確認 | ____________ |
| 準備・返信・振り返りに使える時間 | ____________ |
| 内容の確認日と、公開する予定日 | ____________ |
| 延期や差し替えを判断する条件 | ____________ |
| 投稿後に確かめることと、その日 | ____________ |
まず、次に必要だと考える案内を一つ選び、準備と対応を含めて予定に入れてみましょう。使った時間と受け取った反応を残しておけば、次の予定を自分の作業量に合わせて変えていけます。
次回の第8回:見られた数から、使われた数へ。反応をどう確かめるかでは、見られた数と、使われた数を分けて、反応を確かめる方法を考えます。今回の予定表に、次に変える箇所と確かめ方を加えていきます。
続ける施策を選ぶために、基礎を入門書で整理する
自分に合う告知計画を考える前提として、マーケティングの基礎を学びたい場合は、入門書を探す方法もあります。目次や試し読みで、顧客の理解、伝える内容、施策の計画と振り返りを扱っているか確認してみてください。
リンク先は書籍の検索結果です。目次や試し読み、刊行年、価格を確認し、目的に合う本を選んでください。
